フライボール革命とは
こんにちは!
Noble Actionです!
皆さんは、「フライボール革命」という言葉を聞いたことはありますか?
メジャーリーグではフライボールレボリューションと呼ばれていて、現在の日本のプロ野球にも少しずつ浸透してきている言葉です。
本記事ではこの「フライボール革命」について深堀していきます!
【この記事でわかること】
1.フライボール革命とは、打球速度と打球角度が関係し、打球角度の増加が大きく関与している
2.外野フライが長打につながりやすく、打球角度は20度台が最も有効である
【目次】
1.フライボール革命のはじまり
2.「フライボール革命」とは
3.流行に敏感になろう!
1.フライボール革命のはじまり
2017年、メジャーリーグでは過去最多となる6000本を超える本塁打が飛び出しました。この2017年に爆発的に本塁打数が向上したのでしょうか。
今回は、baseballsavantから得られるトラッキングデータをbaseball Geeksが編集したデータを参照し、簡略化した図により解説をしたいと思います。
なお、baseballsavantはMLB選手などのピッチングやバッティングなどの記事やデータを詳細に載せているサイトですので、興味があればぜひ検索してみてください!
参考:Baseball Savant | baseballsavant.com
この図を見ると、飛距離は爆発的にではなく、年々増加していることがわかります。
2015年と比べると、2017年になると約3m平均飛距離が伸びています。
なぜ、2年間で飛距離が増加したのでしょうか。
次は、先程のデータにおける平均打球速度の推移について見てみましょう。
この図を見ると、2016年の5月まで増加していましたが、そこから低下していく様子が見られます。
先述した通り、飛距離には打球速度が重要と言われているにも関わらず、打球速度が低下しているのに飛距離が増加しているのでしょうか?
今度は、平均打球角度の図を見てみましょう。
この図を見ると、打球角度は上昇していることが分かります。
打球速度は低下しているが打球角度が上がっていっていることにより、飛距離が増加したのではないかと考えられます。
打球速度が低下しているが、打球角度が増加していることで、本塁打の増加につながっていると考えると、打球角度も重要であるということが分かります。
2.「フライボール革命」とは
これまでの内容からメジャーリーグで年々飛距離は上昇し、それと同時に打球角度も上昇していることがわかりました。
では、なぜ打球速度ではなく、打球角度が上昇したと思いますか?
表1.各イベントの発生割合とヒット種類別割合
打球角度が上昇するということは、必然的にゴロ打球よりもフライになる打球が多くなります。
ここでは、「ゴロ」と「外野フライ」に注目してみましょう。
ゴロの長打を見ると2%であることから、ほとんど長打にはならず、もちろん本塁打になることもありません。
外野フライの長打を見ると22%であり、本塁打も17%もあります。
このことから、打球角度を上げて外野フライを打つことで約40%長打以上につながることの可能性が上がるのがわかります。
また、意外なのが「安打」です。データを見ると、ゴロと外野フライでは大きな差はありませんでした。
このことからも外野フライを狙う打球によって、ヒット以上になる可能性が高くなってきます。
それでは、打球の角度によって、長打率が異なるのかについて、次の表を参考に打球角度と長打率の関係を見てみましょう。
この表を見ると最も高い長打率を記録しているのは、打球角度が20度台のときです。
打球角度が20度台というのはバレルゾーンと完全に一致します。
バレルゾーンとは打球速度と打球角度の組み合わせで構成されるゾーンのことで、ゾーンに入った打球は必ず打率5割、長打率1.500以上とされています。
単純に角度が大きい打球を打てばよいわけではなく、20~29°の間で強く打てるようになることが長打につながる秘訣です。
3.流行に敏感になろう!
今回は、「フライボール革命」について深堀していきました。
フライボール革命の浸透は、これまでの「ボールを上から叩け」というような指導が間違っていたことの証明になるかもしれません。しかし、流行はどんどん変わっていくものです。
本記事も最新の研究によって古くなるかもしれません。新しい情報を取り入れていけるように自分自身が流行に敏感になれるようにしましょう!
【参考・引用文献】
- Baseball Geeks:「MLBで波紋!今年のボールは飛ぶのか!?加速するフライボール革命」(閲覧日:2022年8月27日)
- Baseball Geeks:「フライボール革命は日本人にも可能か?長打量産に必要なものは?」(閲覧日:2022年8月27日)
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