失点を抑えるイベントリスクを知る
こんにちは!
Noble Actionです!
野球で勝利をするためには、「相手より多くの得点を取り、相手より失点をしないこと」です。
これを、達成するには何を考える必要があるのでしょうか。
勝利するために、より失点を抑えるために必要なことを明確にし、その予測をもとにプレーをしていくことが重要になります。
本記事では、その失点を抑えるためのイベントとリスクについて深堀していきましょう!
【この記事でわかること】
1.スコアをつけることは選手の能力を評価するためにも重要
2.外野フライやライナーは長打のリスクが高い
3.MLBの優秀投手は、低リスクの割合が高い
【目次】
1.記録を取ることの重要性
2.打球のイベントと長打に及ぼす影響
3.打球のイベントによる失点リスクの変化
4.MLBで活躍する投手のリスク割合は?
1.記録を取ることの重要性
野球は投球データや打球データなどを評価しやすいスポーツです。
野球はサッカーのような連続したプレーではなく、1球ごとにしっかりと区切られている特徴があります。
投手では防御率や奪三振回数など、打者では長打率や打率などを一試合ずつ蓄積していくことで、選手やチームの特徴などを把握することができます。
もちろん運などの要素も含まれますが、選手自身の能力を評価するためにも、記録を取ることはとても重要になります。
これらのデータを用いることで、選手の調子を把握することにもつながり、ポジションや打順、先発投手など様々なシチュエーションを想定した起用ができると考えられます。
野球には、指導者の送る「サイン」があり、試合の展開を大きく左右する重要な技術です。
それを支えるスコア(データ)について、より戦略的に使用していけるように、イベントとそのリスクについて考えていきましょう。
2.打球のイベントが長打に及ぼす影響
選手を評価するためには、状況を整理し、なぜそうなったのか、どのような場合にそのようになる可能性があるのかを知ることが大切になります。
例えば、速球が120km/hの選手と150km/hの選手で、速い球になるほど空振りが多かった場合、速い球を投げる方が打たれるリスクが下がることが分かります。
このように、空振りという低リスクを誘うための方法を探ることができます。
それでは、2020年のMLBでのライナー・外野フライ・ゴロ・内野フライの各イベントに分類し、その時のイベントがどのような打球になったのかを見てみましょう。
この表を見ると、発生割合はやや低いですが、ライナーは安打になりやすく長打率が最も高いことが分かります。
外野フライは、ライナーの次に長打になる確率が高く、本塁打を打たれるリスクが最も高いことが分かります。
このライナーと外野フライは投手にとって、失点につながる高リスクな打球であることが明らかです。
次に、ゴロは発生割合が高いものの、長打になる確率が低く失点につながる可能性が低いことが分かります。
内野フライは、発生割合も低く、長打率も一番低いです。
これらのことから、投手を評価する際に、投げた球種とその打球結果などを整理した時に、「カーブを投げた時のほうがゴロの割合が高かった」や「フォークを投げたらライナーの割合が高かった」などを明らかにしていくことで、失点のリスクを減らしていくことができるのではないかと思います。
3.打球のイベントによる失点リスクの変化
投手の一番の目標は、失点をしないことです。
そのためには、打たれた時のリスクを理解して、どのようにして打者を打ち取っていくのかを考えて投球しなければなりません。
試合の中で、投手と打者の間には次の表のようなイベントとリスクが発生します。それぞれアウトになる確率が異なります。
表を見ると、上から下に向かって失点や出塁のリスクが高まります。
先程の表1から考えても、外野フライやライナーは長打の確率も高く出塁や失点のリスクが高くなることが分かります。
ライナーでは、28%前後しかアウトにできないということから、ライナーを打たれるとほとんどの確率で出塁されてしまいます。
ゴロから上については、低リスクであると考えられ、奪三振については最も安全なアウトです。
投手の指標の中にK/BBというのがあり、これは、奪三振÷与四球で表される指標です。
守備や球場の影響がないため、投手の能力を示す一つの値になります。
3.5以上であると優秀と言われているので、ぜひ自分の値はいくつなのかを調べてみましょう。
4.MLBで活躍する投手のリスク割合は?
奪三振は最も安全なアウトを取るイベントであることは先程の表からも分かります。
いかにリスクの低い球を打たせることができるのかというのが評価される投手の特徴なのではないでしょうか。
この図は、2019年のMLB投手の平均値と代表的な3選手の低リスクと高リスクの割合を示したものです。
低リスクには、三振・内野フライ・ゴロが含まれ、高リスクには、外野フライ・ライナー・四死球・本塁打が含まれます。
これを見るとわかるように、3選手はMLB平均と比べても青色の低リスクの割合が高いことが分かります。
もちろん打者の技術などによってイベントは変化しますが、低リスクのイベントを誘う投球をすることによって失点を減らし、結果的に勝利につなげていくことができます。
野球では多くの記録や指標に加えて、たまたま起こることや運の要素が含まれます。
しかし、リスクを知ることで、冷静な判断をすることにつながるので、投手もしっかりとデータを見る力をつけていきましょう。
選手の成績に加えて、『ライナー性の打球も多いから~』や『奪三振も多い投手なので』といったイベントのリスクなどの情報も考慮することで、さらに精度が高まります。
引用・参考文献
- Baseball Geeks:イベントのリスクからみる野球の本質!「過程」から理想の投手像を考える(閲覧日:2022年8月30日)
- Baseball Geeks:奪三振の重要性とは!勝てる投手のリスク管理能力を分析(閲覧日:2022年8月30日)
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